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旧装開店の挨拶

2007.5.31

 記憶がそんなに定かでないが、ファイルの日付などをたどってみると、前の「辻潤のひびき」は、1999年の秋位に公開し、2000年の初夏位にネットから消えたものだったろうか。
 消えるつもりではなかった。誰に必要なのか、誰が見るのか、そんなことはともかく、長く保持するつもりではあった。ただ、当時、プロバイダーに払う料金が銀行預金からの引き落としになっていて、その通帳のお金が不足となって、コンビニでお金を払うようにと請求書が送られてくるようになった。それも払うつもりではいたのだが、ついつい支払い期限に遅れて、それで唐突にネットからサヨナラした。インターネットはあれば便利だが生きていくのに必要不可欠というのでもなかったから、しょーがないというだけであった。
 ただ、「辻潤のひびき」では、年譜などをいいかげんにしたまま放り出したという思いがあって、それからも読んでいる本に辻潤のことが書かれてあれば、メモ位は取って、将来もう少しよいものにしたいとは思っていた。それでも、辻潤について格別新たな知識と呼べるようなものはごく限られたものしか集まらなかった。それで、今回。思いきって、また辻潤について集中的に調べて、年譜に取り組んでみるかという気を起こした。そうして、今回、改めて公開した次第である。年譜は全面的に改められた。再公開することにしたのは、ほとんどこの年譜を示すためといってよい。そのほかは、あんまり変わり映えもしない「旧装開店」である。
 今度もきまぐれでどうなるか分からないが、無料スペースに置くので、今度のページはできるだけ長く保持するつもりではある。
 私には、辻潤のことを「宣伝」するつもりはない。知る必要のある人だとも思えない。私には、辻潤の書いた本などは、読む必要のない本だった。けれども、かつて日本に辻潤という人がいたというのは事実らしいのだから、何とも仕方がないだろう。このページは何かの理由で必要という人が見ればよいし、そうでない人にはヒマツブシ位にはなるだろう。私たちには、ヒマツブシも必要なのだから、それで全く無意味というものではないだろう。
 私は、辻潤という人は、辻潤ファンからも多く誤解されていると考えている。おそらく、私は、辻マニア、辻潤ファンに失礼なことを多く書いているのだろう。その点はお詫びするが、何とも致し方ないことである。

 一体、こんなものを再公開する値打ちがあるものだろうか。そう思って、インターネットを探っていたら、Geocityの管理人の方が、以前の「辻潤のひびき」を保存されていたので、私はちょっとビックリした。慙愧、という感じを覚えた。かたじけないことだとも思った。実質的に著作権は放棄していたから、どうされても何も言うことはない。ただ、感謝申し上げるのみである。
 前のページでは、辻潤に関して書かれた本の中では、『辻潤への愛』という本が、内容が確かなことではピカ一と思うという感想を書いた。新たに調べてみて間違いも結構あると分かり、出所が不明で独断で書いたのではないかという部分も鼻につくことがあったりしてきた。しかし、参考文献が記されているということだけでも、辻潤関係の本としてはマシな方である。著者の倉橋健一という人の本を読んでみたいと書いたら教えて下さった方があった。しかし、その題名を見ると本のテーマがいまいちマイナーという感じで、今に到るまで読む機会がない。ともかく感謝。倉橋健一さんのプロフィールはインターネットでみることができた。
 遅くなったが、そのほか、いちいち書かないけれど、辻潤に関してメールなどをくださった方に改めて感謝、再謝申し上げる。

 ネットを見て、今更ながら玉川信明さんが2005年に亡くなったことを知った。辻潤が萩原朔太郎の死について書いたことを思い起こす。人間が活動できるのはせいぜい数十年。そのことを自分にも、また他人についても覚悟しておくべきである。仏教の人はよく「合掌」と書いたりするようだが、やめておく。ただしばらく茫然としなければならない。


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